研究紹介- 長瀬 敏郎 -


準安定相の生成機構

どの温度、圧力でその鉱物が安定であるのかは熱力学によって決定されます。しかしながらこの熱力学的な制約を打ち破って鉱物が成長することが、天然においてはしばしば観察されます。すなわち、もっと安定な状態があるにも関わらず、その鉱物にならずに、違う鉱物として析出するのです。このような鉱物は準安定な相といわれます。この準安定相の形成プロセスには様々な説があり、はっきりとは分ってはいません。準安定相のプロセスは薬剤や工業原料などの新たな物質の創成にも繋がり、非常に面白いテーマと考え、研究をすすめています。


鉱物の研究

【天然の鉱物がどのようにして出来たかを探るのがメインテーマです。】
 天然の鉱物は様々な形をなして産出します。同じ鉱物でも、産地によって形や色が異なります。このような個性溢れる鉱物の結晶がどのようにして生み出されたのか、そしてその法則性はあるのかについて研究を行っています。

【どのようにして調べるのか】
 鉱物の成長した生い立ちを探るために鉱物の内部の組織や表面組織について観察を行います。より詳細なデータを得るために、光学顕微鏡や透過型電子顕微鏡などを用いて、マクロからナノスケールまでの観察を行います。鉱物の観察だけで分からない場合には、その鉱物を合成し、天然の鉱物と比較することも行っています。

【自然界は研究の宝庫】
 天然の鉱物を見ていると不思議と感じる様々な興味が湧いてきます。天然の鉱物を観察することは、新たな発見を生む原点です。鉱物の研究は物理や化学といった分野とも深いつながりがあり、様々な分野の研究に結びつく広がりのある研究です。
写真
   
戻るこのページのトップへ
copyright(c)2005 Tohoku University