研究紹介- 藤原 亨 -


赤血球分化とGATA転写因子

近年、私たちは、赤血球分化に重要である転写因子GATA-1の標的遺伝子をゲノムワイドに明らかにしました。GATA-1は、Scl/TAL1、LMO2、LDB1、ETO2と呼ばれる他の転写因子もしくは共役因子と複合体を形成していることが知られており、これらの因子がGATA-1による遺伝子発現制御に影響を及ぼしていると考えられています。私たちは本複合体に着目し、赤芽球関連遺伝子の発現制御機構に関して解析を進めています。
URLhttp://www.rh.med.tohoku.ac.jp/class/study-contents01.html


赤血球造血と鉄・ヘム代謝

 鉄はほぼ全ての細胞において、分裂・増殖や呼吸などに必須の金属元素です。その鉄を最も必要とするのは赤血球であり、体内鉄の70%は赤血球中ヘモグロビンのヘムとして存在しております。赤血球において、鉄代謝及びヘム合成は密接に関連し合いながら緻密に制御されており、これらの遺伝子の変異により鉄芽球性貧血と呼ばれる難治性の貧血を発症することが知られています。私たちは、in vitroにおける鉄芽球及び臨床例の解析を通じて、本疾患の病態解明、診断・治療法の確立を目指しています。さらに最近の分子生化学的解析により、鉄代謝に関わる分子メカニズムが急速に解明されてきています。私たちは鉄代謝の制御機構を、ヘムを通じて明らかにすることを目指しています。

 赤血球分化において特に重要であるのは、赤芽球前駆細胞から成熟赤血球にいたる最終過程です。この最終分化を中心的に統御する分子が何であるか未だ明らかになっていません。私たちは赤血球におけるヘム合成の最初の酵素である赤血球型-アミノレブリン酸合成酵素(ALAS2)を欠損したマウスと赤芽球を作り、その結果、ヘムが赤血球分化に重要な働きをしていることを明らかにしました。私たちは、ヘムの赤血球分化における遺伝子発現制御因子としての機能に注目し、解析を進めています。
URLhttp://www.rh.med.tohoku.ac.jp/class/study-contents01.html
   
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